(R6.5.31まで)【医療区分㊲】創傷、皮膚潰瘍又は下腿若しくは足部の蜂巣炎、膿等の感染症に対する治療を実施している状態

クワホピ
R6.6.1から医療区分の評価は新しいものに変わりました

R6年度の診療報酬改定により、医療区分の評価は新しくなりました。

【医療区分・ADL区分等に係る評価票:処置等㊱】下肢末端の開放創(R6~)
【医療区分・ADL区分等に係る評価票:処置等㊱】下肢末端の開放創(R6~)

R6.5.31までに使用されていた医療区分の概要を確認されたい場合にはご参照頂ければと思います。

【医療区分㊲】創傷、皮膚潰瘍又は下腿若しくは足部の蜂巣炎、膿等の感染症に対する治療を実施している状態の概要

医療区分算定期間
医療区分2算定期間に限りのない医療区分
項目の定義
創傷手術創感染創を含む。)、皮膚潰瘍又は下腿若しくは足部の蜂巣炎、膿等の感染症に対する治療を実施している状態(1日2回以上、ガーゼや創傷被覆材の交換が必要な場合に限る。)
評価の単位
1日毎
留意点

評価の要点(医療区分㊲:創傷、皮膚潰瘍等)

医療区分㊲の「創傷、皮膚潰瘍又は下腿若しくは足部の蜂巣炎、膿等の感染症に対する治療を実施している状態」は、ただ治療をしていれば良いというわけではなく、”1日2回以上、ガーゼや創傷被覆材の交換が必要な場合”とあるので、そのことを満たしているかを確認する必要があります。

評価票に記入をするときの確認事項

医療区分・ADL区分等に係る評価票にチェックをするときには、下記の内容についてきちんとできているか確認しましょう!!

「創傷(手術創や感染創を含む。)、皮膚潰瘍又は下腿若しくは足部の蜂巣炎、膿等の感染症に対する治療を実施している状態」を定義に基づいて適切に分類している。

  1. 診療計画を立てて治療を実施している。
  2. 治療の開始及び終了を医師が判定し、根拠となる検査データと理由を診療録に記載している。
  3. 1日2回以上処置を実施し、診療録に記載している。

※評価の単位は1日毎とする。

Q&A(医療区分㊲:創傷、皮膚潰瘍等)

以前、当サイトへあった質問とその回答です。

ガーゼ交換の数え方[H29.10.3]

質問内容

「[37]創傷、皮膚潰瘍・・・」の区分について、1日に2回以上のガーゼや被覆材交換が必要とのことですが、当院では1日に1回の交換でも創傷部位が2つあれば区分の算定をしております。

この場合、「[37]創傷、皮膚潰瘍・・・」にあてはまるのでしょうか?

ちなみに、この患者様は事故後の皮膚移植部位の処置をしています。

皮膚移植に対しての処置も「[37]創傷、皮膚潰瘍・・・」で区分の算定が可能でしょうか?

回答

ご質問では、別部位でのガーゼ交換の合計回数で2回以上とされているようですが・・・。

【項目の定義】において、ガーゼ交換の数え方は同一部位、複数部位の定義を示してはおりませんが、同一部位について1日に2回以上のガーゼ交換が必要かと考えられます。

「K014 皮膚移植術」につきましては、手術に含まれますので【項目の定義】の内容を満たしているのであれば、区分のチェックは可能かと考えられます。

PEGの挿入部について[H28.11.9]

質問内容

[37]の創傷の手術創とはPEG挿入部の創も含まれますか?

療養病棟なのでPEGの造設は最近ではなく数年前です。

回答

PEGの造設は、 ”K664 胃瘻造設術” であり、手術になります。

[37]では「創傷(手術創や感染創を含む。)」となっているので、含まれることになると考えられます。

そのことに加え[37]では、「感染症の治療を実施している状態」となっておりますので、医療区分として該当するためには、 ”PEGの手術創の周囲に感染を起こし治療をしている状態” に該当する必要があると考えられます。

あくまで、感染症の予防ではなく、感染症の治療を実施している状態であるということです。

  • 予防 ⇒ 感染症を起こさないように事前に備えておくこと
  • 治療 ⇒ 病気を治癒させたり、症状を軽快にさせる行為

”[37]創傷、皮膚潰瘍又は下腿若しくは足部の蜂巣炎、膿等の感染症に対する治療を実施している状態” 及び ”PEG造設後、胃瘻周囲の皮膚トラブルと対処方法” については、以下を参照ください。

胃瘻周囲の皮膚トラブルと対処方法

≪皮膚トラブル≫

  • 瘻孔周囲炎
  • 瘻孔壊死
  • 感染
  • ふやけ

≪対処方法≫

  • 固定板を回転させ、同じ場所にあたらないようにする。
  • 常に清潔を保つ。
  • ガーゼが湿っていたら適宜交換する。
  • 入浴後は、胃瘻周囲が湿った状態にならないように水分を拭き取る。
  • 胃瘻周囲が赤く腫れていないか、色が変わっていないかなどよく観察する。

記事URLをコピーしました