看護師さんの本当の退職理由｜離職率を下げるためにきちんと理解して対策しましょう

退職の理由は人それぞれです。

その中で、看護師の退職理由としては、「職場に対する不満を理由とするもの」と「プライベートなことを理由にするもの」の2つに大きく分類することができます。

職場に対する不満を理由とした退職が多い場合には、離職率を下げるためにも対策を考える必要があります。

看護師さんの退職理由とその対策方法

看護師さんの退職理由は、「職場に対する不満を理由とするもの」と「プライベートなことを理由にするもの」の2つに大きく分類することができます。

プライベートなことを理由にする退職

「プライベートなことを理由にするもの」には、以下のものが挙げられます。

上記のプライベートな理由に対しては、個人の意見が尊重されることが大切になります。ただ、「1.病気などによる体調不良」「2.仕事による精神的な負担」については、職場の環境や人間関係を原因とする場合には、職場として対策を考えなければいけません。

職場に対する不満を理由とする退職

「職場に対する不満を理由とする退職」には、以下のものが挙げられます。

退職する職員が多く、その理由の多くが上記のものであるならば、離職率を下げるために職場として対策を考える必要があります。

1.　激務・仕事への負担の大きさ

医療の現場は、患者様との関わりを持ちながら業務を行います。

その中では、病気への対応だけではなく、患者様の病気に対しる不安や不満に対しての心のケアも行う必要があり、それに加えて記録業務や委員会業務などによって残業があることも多いです。

そのような中で、肉体的・精神的に辛くなり退職になることがあります。

退職の理由が、業務の量や負担に対するものである場合には、職場の業務の流れを見直し、業務改善を行いながらスタッフの負担軽減に努めることが大切になります。

2.　研修会・サービス残業が多い

医療の現場は、看護師のスキルに関するものや、医療安全・院内感染などの委員会に関するものなど、毎月のように研修会がある病院もあります。

また、患者様を相手にする仕事であるためイレギュラーなことが起こりやすく、救急搬送や急な入院など、定時に帰れないことも多々あります。

研修会や残業は、サービス残業として取り扱われることがほとんどで、そのことを不満に考えるスタッフも少なくありません。

どの医療機関においても業務終了後に研修会が行われており、そのほとんどがサービス残業です。大きな医療機関ほど研修会が多い傾向にあるので、クリックなどの小さい医療機関に勤めることが望ましいです。

3.　人間関係・上司との関係

看護師の職場は女性の多い職場であるので、女性特有の雰囲気があります。

そのため、大きな病院であっても良い雰囲気の病棟があれば、悪い雰囲気の病棟もあります。

人の生活時間を考えるときに、仕事の時間が占める割合は1日の3分の1程度もあります。

その時間を人間関係や上司との関係にすり減らすことは難しいことです。

看護師の求人は他の職種よりも多いので、人間関係の良くない職場ほど退職者が多くなります。

職場のスタッフ全員の人間関係が悪いということはなかなかなく、そのほとんどが、「上司に問題があるか」「一部の職員に問題があるか」です。上司に問題があるときには、その他の職員でフォローし合いましょう。一部の職員に問題があるときには、上司に相談し、対策を考えていきましょう。

4.　給料への不満

看護師の業務は、肉体的・精神的にとても負担が大きいため、その割に給料が少ないと不満を持つ方もいます。

とくに、夜勤をする看護師は夜勤手当などの手当てである程度の給料をもらえますが、日勤だけしかしない看護師は給料が少ない傾向にあります。

また、看護師の給料は地域性も関係しており、都会に比べて地方では給料が安い傾向があります。

そのため、給料の安い地方の医療機関になると人材確保が大変になることもあります。

給料への不満は現場レベルではどうにかできる問題ではありません。その他の問題と連鎖して退職に繋がらないように、給料以外のストレスへの対策を講じることが大切です。

5.　仕事へのやりがい

医療機関は、診療科によって業務の内容が大きく異なります。

そのため、その職場の業務内容と異なる医療を勉強したいと考えれば、そのことを理由に退職に繋がることも少なくありません。

また、医療機関によっては人手不足により看護の質が低いこともあります。

医療人として患者様に対して質の悪い看護を行うことに悩み、離職に繋がることもあります。

医療の質が悪いことを理由とした退職の多い職場では、退職者が外部で「医療の質が悪い」と情報を流すこともあるので、最終的に入職希望者が減少することにも繋がりかねません。

まとめ

今回は、看護師の退職理由についてまとめました。

良い職場ほど退職者が少なく、また、プライベートな理由によって退職したとしても、復職に繋がります。

逆に、悪い職場になると最終的にその噂は広まるので、求人を出しても希望者がなく、常に求人が出続けている状態に陥ってしまいます。

経営者でしか変えることのできないことも多いですが、退職者が出ないように現場レベルで改善できることは改善するようにすることが大切です。