生化学検査

ピルビン酸(pyruvic acid)|検査の基準値

クワホピ
ピルビン酸(pyruvic acid)の基準値

0.3~0.9(mg/dL)

ピルビン酸(pyruvic acid)の定義

ピルビン酸は、解糖系、アミノ酸、脂肪酸代謝における重要な中間物です。

ピルビン酸が嫌気的に代謝されると、解糖系の最終産物である乳酸になります。

その血中濃度は栄養素の摂取量、生成、利用の酸素活性、組織の酸素分圧の総和として決定されるため、酸塩基平衡の異常やアシドーシスが考えられるときに、その予後判定に重要な役割を果たします。

循環障害

循環障害では、組織酸素欠乏によりピルビン酸の酸化障害を引き起こします。

肝障害

肝臓は、ピルビン酸および乳酸の処理に重要な役割を持つため、肝障害が起きるとピルビン酸の上昇をきたします。

糖尿病などの糖代謝障害における診断には、運動負荷試験やグルコース負荷試験などの検査を併せて行うことも重要です。

ピルビン酸(pyruvic acid)の異常とその原因

ピルビン酸(pyruvic acid)が高値の場合

ピルビン酸(pyruvic acid)が高値の場合には、以下のことが考えられます。

  • 循環不全: ショック、心筋梗塞、心不全など
  • 肝臓疾患: 重症肝障害、肝性昏睡など
  • 糖原病Ⅰ型
  • 先天性酵素異常: フルクトース・ジホスファターゼ欠損症、ピルビン酸脱水素欠損症
  • ビタミンB1欠乏症
  • 重金属中毒

ピルビン酸(pyruvic acid)が低値の場合

ピルビン酸(pyruvic acid)が低値の場合には、以下のことが考えられます。

  • 筋糖原病

記事URLをコピーしました