生化学検査

ALPとアイソザイム|検査の基準値

クワホピ
ALPの基準値

115~359(IU/L)

ALPの定義

ALP

alkaline phosphatase、アルカリ性フォスターゼ

ALPは、リン酸モノエステルを加水分解する酵素のなかで、反応の至適pHをアルカリ側にもつものです。

腎臓の近位尿細管、小腸粘膜、骨、胎盤などの臓器に比較的多く存在しています。

ALPにもLDHと同様に6つのアイソザイムが存在します。

ALPの臓器分布
  • 腎の近位尿細管
  • 小腸粘膜
  • 胎盤

ALPは誘導酵素と呼ばれていて、肝臓で胆汁排泄障害があるときにALP誘導因子が増加し、ALP活性が盛んになります。

そのため、同様の機序で誘導されるLAP(ロイシンアミノペプチダーゼ)γ-GTPが平行して変動します。

ALPの異常とその原因

ALPが高値の場合

ALPが高値の場合には、以下のことが考えられます。

  1. 骨疾患
     ・クル病
     ・悪性骨腫瘍
     ・副甲状腺機能亢進症
  2. 肝胆道疾患
     ・閉塞性黄疸
     ・肝臓癌
     ・肝疾患
     ・胆管癌
     ・胆道炎
  3. 妊娠後期

※各アイソザイムは、下記の臓器障害により上昇する
  ALP1  肝臓
  ALP2  肝臓、胆道系疾患
  ALP3  骨、副甲状腺機能亢進症
  ALP4  胎盤(妊娠後期)、肺、膵臓
  ALP5  肝臓、小腸
  ALP6  大腸、骨、肝臓

ALPが低値の場合

ALPが低値の場合には、以下のことが考えられます。

  • 慢性腎炎
  • 壊血病
  • 甲状腺機能低下症

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