生化学検査

血清ナトリウム(Na)|検査の基準値

クワホピ
血清ナトリウム(Na)の基準値

138~146(mEq/L)

血清ナトリウム(Na)の定義

ナトリウム(Na)は、細胞外液中の総陽イオンの約90%を占め、酸塩基平衡、浸透圧の維持をつかさどります。

ナトリウムの代謝は、主に副腎皮質ホルモンにより調節されています。

血清ナトリウム(Na)の異常とその原因

血清ナトリウム(Na)が高値の場合

血清ナトリウム(Na)が高値の場合には、以下のことが考えられます。

  1. 水分欠乏症
     ・水分の摂取不足
     ・脱水症(多汗、発熱)
  2. ナトリウム過剰症
     ・クッシング症候群
     ・ナトリウム過剰摂取
     ・原発性アルドステロン症

高ナトリウム血症
  • 水分欠乏症
    →水分欠乏により、血清Na濃度が高値になる
  • ナトリウム過剰症
    →腎からのナトリウム排出が低下する

血清ナトリウム(Na)が低値の場合

血清ナトリウム(Na)が低値の場合には、以下のことが考えられます。

  1. ナトリウム欠乏症
     ・下痢、嘔吐
     ・ネフローゼ症候群
     ・アジソン病  
  2. 水分過剰
     ・多飲
     ・ADH(抗利尿ホルモン)分泌異常症候群
  3. 重篤疾患および慢性消耗性疾患
     ・心不全
     ・腎不全
     ・悪性腫瘍

低ナトリウム血症
  • Na欠乏症
    →脱水または利尿促進により、ナトリウムが腎から喪失する
  • 水分過剰
    →体液の接待量の増加により、ナトリウム濃度が低値になる

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