免疫血清検査

【検査の基準値】B型肝炎ウイルス(HBV)

クワホピ
B型肝炎ウイルス(HBV)の基準値

HBs抗原: 陰性(EIA法、RIA法、PHA法など)

HBs抗体: 陰性(EIA法、RIA法、PHA法など)

HBe抗原: 陰性(EIA法、RIA法、PHA法など)

HBe抗体: 陰性(EIA法、RIA法、PHA法など)

HBc抗体: 陰性(EIA法、RIA法、PHA法など)

HBV-DNA量:
 2.6(logコピー/mL)未満(PCR法)
 3.7(LGE/mL)未満(TMA法)

B型肝炎ウイルス(HBV)の定義

B型肝炎ウイルス(HBV)検査には、HBs抗原、HBs抗体、HBe抗原、HBe抗体、HBc抗体、HBV-DNA量に対する検査があります。

B型肝炎ウイルスに感染しているかいないか、抗原と抗体の状況から感染の程度や肝炎発症の状況を判断する検査になります。

一般臨床におけるB型肝炎ウイルスのスクリーニングは、HBs抗原を検査することから始まります。

陽性の場合には、肝機能検査(AST、ALTなど)、HBe抗原、HBe抗体、HBV-DNA量測定を行い、インターフェロン(INF)療法、抗ウイルス療法などの治療の選択を行います。

HBV検査の進め方

HBs抗原を検査

⇩⇩  陽性  ⇩⇩

(精査)
  ・HBe抗原
  ・HBe抗体
  ・HBV-DNA量

⇩⇩⇩⇩⇩⇩

(治療の選択)
  ・インターフェロン(INF)療法
  ・抗ウイルス療法
  ・経過観察

⇩⇩⇩⇩⇩⇩

(治療中経過観察)
  ・HBe抗原
  ・HBe抗体
  ・HBV-DNA量
  ・肝機能検査(AST、ALTなど)

B型肝炎ウイルス(HBV)の異常とその原因

B型肝炎ウイルス(HBV)が高値の場合

B型肝炎ウイルス(HBV)が高値の場合には、以下のことが考えられます。

  • HBs抗原
     ・スクリーニング検査。現在B型肝炎に感染していることを示す
  • HBs抗体
     ・HBVに感染し治癒後、抗体があることを示す
     ・HBワクチン接種により抗体を獲得した場合
  • HBe抗原
     ・HBVの体内での増殖が活発
     ・血中HBV量が多く感染力が強い
     ・慢性肝炎では、活動期を示す
  • HBe抗体
     ・HBVの増殖力低下(肝炎鎮静化)
     ・血中HBV量が少なく感染力が弱い
     ・慢性肝炎では、非活動期を示す
  • HBc抗体
     ・感染早期から出現し、長期間持続するHBc抗原に対する抗体
       高抗体価: HBV感染状態
       低抗体価: HBVの過去の感染
  • HBV-DNA量
     ・血中HBV量を示す
     ・病勢や治療効果の判定

記事URLをコピーしました