成長ホルモン(GH)|検査の基準値
クワホピ
成長ホルモン(GH)の基準値
男性(成人): 0.64(ng/mL)以下(CLEIA法)
女性(成人): 0.11~3.90(ng/mL)(CLEIA法)
成長ホルモン(GH)の定義
成長ホルモン
GH:growth hormone
成長ホルモン(GH)は、下垂体前葉の成長ホルモン分泌細胞から分泌されるペプチドホルモンです。
成長ホルモンの分泌は、視床下部から分泌された成長ホルモン分泌促進因子(GRF)と成長ホルモン分泌抑制因子(GIF)によって支配されています。
成長ホルモンは、成長促進や生体内の代謝の調節に関与するホルモンで、おもに以下の所見があるときに行われる検査です。
- 小児期、思春期での発育遅滞や、低身長・低血糖発作などのGH分泌低下症を示唆する所見を見るとき
- 著明な身長の増加、手足の先端肥大、巨人症や先端巨大症などGH分泌亢進症を疑う所見を見るとき
成長ホルモン分泌に影響を与える因子
促進因子 | 抑制因子 |
---|---|
・睡眠、運動 ・肉体的ストレス(発熱、疼痛、手術、抜歯) ・精神的ストレス ・α受容体刺激 ・β受容体遮断 ・絶食 ・低血糖 ・血中アミノ酸増加 ・GRH(成長ホルモン放出ホルモン) ・エストロゲン ・グルカゴン ・L-ドーパ | ・愛情遮断 ・α受容体遮断 ・β受容体刺激 ・ブドウ糖負荷、高血糖 ・血中遊離酸増加 ・肥満 ・甲状腺機能低下 |
成長ホルモン(GH)の異常とその原因
成長ホルモン(GH)が高値の場合
成長ホルモン(GH)が高値の場合には、以下のことが考えられます。
- 巨人症
- 先端巨大症
- 下垂体腺腫
- 異常性GH産生腫瘍
- 神経性食欲不振症
- 低栄養
成長ホルモン(GH)が低値の場合
成長ホルモン(GH)が低値の場合には、以下のことが考えられます。
- 下垂体性低身長症
- 下垂体前葉機能低下症
- 性腺機能低下症
- 糖尿病
- 肥満
※小児の基準値は成人より高く、年齢によって変動し、細かく基準値が設定されています。