計算・換算

【様式9】看護師の勤務時間数の計算|「日勤・夜勤時間」「申し送り時間」

クワホピ

施設基準で重要な様式9の作成においては、看護要員の勤務時間を「日勤の時間」「夜勤の時間」に分けて計算するようになっています(下の図:赤枠)。

今回は、看護師の勤務時間数に関係する「日勤・夜勤の時間」と「申し送り時間」についてまとめていきます。

「施設基準の看護配置等(様式9)」を作成するときの「日勤・夜勤の時間」と「申し送り時間」の考え方

日勤・夜勤時間

「夜勤の時間」は、午後10時から翌日午前5時までの7時間を含む連続する16時間の間で、各保険医療機関が定めることができるようになっています。

夜勤 ⇒ 22:00 ~ 翌日5:00(7時間)を含める連続する16時間

そのため、各保険医療機関は、定められた時間の中で、実績の計上に効率的な時間を設定することができます。

ちなみに、仮に「17時から翌日9時まで」を夜勤時間として設定した場合には、「9時から17時まで」が日勤時間ということになります。

夜勤時間 ⇒ 17:00~9:00 日勤時間 ⇒ 9:00~17:00

夜勤時間の計算は、定めた夜勤時間に合わせて行っていくことになります。

日勤扱いの看護師でも「夜勤時間」が発生する理由

施設基準で重要な様式9の作成においては、看護要員の勤務時間を「日勤の時間」と「夜勤の時間」に分けて計算するようになっています。

業務効率を考えて「早出」「遅出」などを作っていたり、通常の日勤であっても夜勤時間に入るまで業務を行うようになっていたりする場合には、勤務が夜勤時間に入ってしまうことがあります。

その場合、看護職員の勤務する時間によっては勤務としては日勤扱いであっても、書類上は「夜勤時間」に勤務していることとして書類を作成する必要があります。

(例)夜勤時間が17:00~9:00であった場合

仮に、夜勤時間が17:00~9:00であった場合を例に挙げてみます。

3人の看護職員がそれぞれ下の勤務時間で働くとします。

  • 勤務① 9:00~17:00
  • 勤務② 7:00~14:00
  • 勤務③ 10:00~18:00

この①~③の勤務時間は夜勤をするわけではなく、すべて日勤として働いています。

ですが、下の表のような扱いになり②と③の勤務時間で働いた場合には書類上は夜勤時間を働いていることになります。

勤務①
9:00~17:00
勤務②
7:00~14:00
勤務③
10:00~18:00
~9:00
(夜勤時間)
0時間2時間
9:00~17:00
(日勤時間)
8時間5時間7時間
17:00~
(夜勤時間)
0時間1時間
日勤8時間5時間7時間
夜勤0時間2時間1時間

夜勤をしている職員だけが、夜勤時間を過ごすのではないことを覚えておきましょう。

申し送り時間

病棟の勤務では日勤の勤務帯と夜勤の勤務帯が交替する際に、患者様の情報やその他の重要事項を引き継ぐために「申し送り時間」というものが設けられています。

この申し送り時間では、日勤と夜勤の勤務者の勤務時間が重なることになりますが、勤務時間数の計算の際には申し送った側の時間は算定せず、申し送られた側の時間のみを算定します。

ただし、「早出」と「遅出」の職員には申し送り時間は設けません。

申し送り時間が「8:30~9:00」と「17:00~17:30」の場合

ある病院において申し送り時間が「8:30~9:00」と「17:00~17:30」に設定されているとします。

仮に、夜勤勤務者と日勤勤務者の勤務時間が下のようになっている場合、

  • 夜勤勤務者  17:00~9:00
  • 日勤勤務者  8:30~17:30

夜勤勤務者の「8:30~9:00」の30分間は、日勤勤務者への申し送り時間とし勤務時間数の算定には入れません。

夜勤勤務者 17:00~8:30(15時間30分)

日勤勤務者の「17:00~17:30」の30分間は、夜勤勤務者への申し送り時間とし勤務時間数の算定には入れません。

日勤勤務者 8:30~17:00(8時間30分)

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