HIV検査の種類
HIV(ヒト免疫不全ウイルス)検査は、HIVに感染しているかどうかを確認するための検査です。
HIVに感染すると免疫力が低下し、エイズ(AIDS)を発症する可能性があるため、感染の疑いがある方はきちんと検査をすることが重要になります。
HIV検査は複数ありますが、感染していても検査で陽性とならない期間「ウィンドウ期」というものが存在します。
抗体検査(最も一般的な検査)
概要 | HIVに感染すると、体内でHIV抗体が作られます。この抗体の有無を調べるのが抗体検査です。 |
検査方法 | 血液や唾液を採取して検査 |
結果までの時間 | 数十分~数日 |
ウィンドウ期間 | 感染後 約4~8週間 |
検査の種類
迅速検査(ラピッドテスト) | 約30分で結果がわかる |
通常の抗体検査(ELISA法など) | 数日後に結果判明 |
確認検査(Western blot法など) | 陽性が出た場合に追加で行い確定診断 |
抗原・抗体検査(4世代検査)
概要 | HIVの抗体に加え、「p24抗原」というウイルス由来のタンパク質も検出する検査 |
検査方法 | 血液検査 |
結果までの時間 | 数日 |
ウィンドウ期間 | 感染後 2~4週間(抗体検査より早期に発見できる) |
核酸増幅検査(NAT/PCR検査)
概要 | HIVの遺伝子(RNA)を直接検出する検査。最も早期にHIVを検出できるが、費用が高い |
検査方法 | 血液検査 |
結果までの時間 | 数日~1週間 |
ウィンドウ期間 | 感染後 1~2週間 |
HIV検査を受けるタイミング
HIVのウィンドウ期間があるため、感染の可能性がある行為から 最低4週間以上 たってから検査を受けるのが推奨されます。
| 検査の選択 | 感染からの期間 |
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最短で知りたい場合 | 核酸増幅検査 (NAT/PCR) | 1〜2週間後から可能 |
一般的なタイミング | 抗原・抗体検査 (4世代検査) | 2〜4週間後 |
確実に確認する場合 | 抗体検査 | 4〜8週間後 |
HIV検査の受け方
無料・匿名検査
実施機関 | 保健所、自治体のHIV検査センター |
費用 | 無料 |
匿名受検 | 可能(名前を伝えずに受けられる) |
結果が出るまで | 即日または後日 |
全国の保健所や自治体では、無料・匿名でHIV検査を実施している場合が多い。予約が必要な場合があるため、事前に確認が必要。
病院・クリニックでの検査
実施機関 | 内科、性感染症科、HIV専門外来など |
費用 | 数千円~1万円程度(保険適用外が多い) |
匿名受検 | 不可(身分証が必要な場合がある) |
結果が出るまで | 数日~1週間 |
保険診療または自費診療で受けられる。陽性だった場合、スムーズに治療につなげられるメリットがある。
自宅でできるHIV検査キット
方法 | 郵送で採血し、検査機関に送る |
費用 | 5,000~10,000円程度 |
匿名受検 | 可能(業者による) |
結果が出るまで | 数日 |
インターネットで購入し、自宅で採取して郵送する。匿名で受けられるが、精度の高い検査を選ぶ必要がある。
HIV検査の結果の見方
陰性(-) | ウィンドウ期間中でなければ、HIVに感染していない。 |
陽性(+) | HIV感染の可能性あり。追加の確認検査が必要。 |
判定保留 | 検査結果が確定できない場合に再検査が必要。 |