計算・換算

常勤・非常勤医師の定義と常勤換算

病院における”常勤医師の定義””非常勤医師の常勤換算の計算方法”については、2014年に厚生労働省が「医療法第25条第1項の規定に基づく立入検査要綱」で定めています。

今回は、この中の一部を抜粋してどのような定義や計算方法になっているのかをまとめていきます。

「常勤・非常勤医師の定義と常勤換算」についてはnoteでさらに詳しく紹介しています。

常勤医師の定義

①常勤医師とは、原則として病院で定めた医師の勤務時間の全てを勤務する者をいう。

  • 病院で定めた医師の勤務時間は、就業規則などで確認すること
  • 通常の休暇、出張、外勤などがあっても、全てを勤務する医師に該当するのは当然である

②病院で定めた医師の1週間の勤務時間が32時間未満の場合は、32時間以上勤務している医師を常勤医師とし、その他は非常勤医師として常勤換算する。

③検査日現在、当該病院に勤務していない者で、長期にわたって勤務していない者(3カ月を超える者。予定者を含む。)については、理由の如何を問わず医師数の算定には加えない。

④「③」にかかわらず、労働基準法(昭和22年法律第49号。以下「労働基準法」という。)で取得が認められている産前・産後休業(産前6週間・産後8週間・計14週間)並びに育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律(平成3年法律第76号)等(以下「育児・介護休業法等」という。)で取得が認められている育児休業及び介護休業を取得している者については、長期にわたって勤務していない者には該当しない取扱いとする。ただし、当該取扱いを受ける医師を除いた医師の員数が3人(医療法施行規則第49条の適用を受けた病院にあっては2人)を下回る場合には、当該取扱いは認められないこと。

⑤当該医師が労働基準法及び育児・介護休業法等(以下「労働基準法等」という。)で定める期間以上に産前・産後休業、育児休業及び介護休業(以下「産前・産後休業等」という。)を取得する場合には、取得する(予定を含む。)休業期間から労働基準法等で取得が認められている産前・産後休業等の期間を除いた期間が3カ月を超えるときに長期にわたって勤務していない者に該当するものとする。

⑥育児・介護休業法の規定に基づき所定労働時間の短縮措置が講じられている医師については、当該短縮措置が講じられている期間中(要介護状態にある対象家族を介護する医師にあっては、同法第23条第3項に規定する連続する93日の期間に限る。)、短縮措置が講じられる前の所定労働時間を勤務している者として取り扱う。ただし、当該取扱いを受ける医師の実際の勤務時間に基づき常勤換算した員数と当該取扱いを受ける医師を除いた他の医師の員数を合算した員数が3人(医師法施行規則第49条の適用を受けた病院にあっては2人)を下回る場合には、当該取扱いは認められないこと。

⑦当該医師が育児・介護休業法で定める期間(要介護状態にある対象家族を介護する医師にあっては、同法第23条第3項に規定する連続する93日の期間とする。以下同じ。)以上に所定労働時間の短縮措置を講じられる場合には、当該短縮措置の期間から同法で取得が認められている短縮措置の期間を除いた3ヶ月を超えるときに、短縮措置が講じられる前の所定労働時間を勤務している者として取り扱わないものとする。

非常勤医師の常勤換算

①原則として非常勤医師については、1週間の当該病院の医師の通常の勤務時間により換算して計算するものとする。ただし、1週間の当該病院の医師の通常の勤務時間が32時間未満と定められている場合は、換算する分母は32時間とする。なお、非常勤医師の勤務時間が1週間サイクルでない場合は、所要の調整を行うこと。
(例)月1回のみの勤務サイクルである場合には1/4を乗ずること。

②当直に当たる非常勤医師についての換算する分母は、病院で定めた医師の1週間の勤務時間の2倍とする。

  • 当直医師とは、外来診療を行っていない時間帯に入院患者の病状の急変等に対処するため病院内に拘束され待機している医師をいう。
  • オンコールなど(病院外に出ることを前提としているもの)であっても、呼び出されることが常態化している場合であって、そのことを証明する書類(出勤簿等)が病院で整理されている場合は、その勤務時間を換算する。
  • 病院で定めた医師の1週間の勤務時間が32時間未満の場合、当該病院の当直時の常勤換算する分母は64時間とする。

③当直医師の換算後の数は、そのまま医師数に計上すること。

④病院によっては、夕方から翌日の外来診療開始時間までの間で、交代制勤務などにより通常と同様の診療体制をとっている場合もあるが、その時間にその体制に加わって勤務する非常勤医師の換算は、①と同様の扱いとする。なお、「通常と同様の診療体制をとっている場合」とは、夜間の外来診療や救命救急センターのほか、二次救急医療機関、救急告示病院、精神科病院等において外来の応需体制をとっている場合とするが、具体的には、日中の診療時間帯に稼動している全部署(医師をはじめ薬剤師、診療放射線技師、臨床検査技師、看護師等)の従事者の配置まで求めるものではなく、夜間の入院患者の対応に支障を来たさない形で外来の救急患者に対応できるよう従事者を配置するもので
あること。

医師数を算定する場合の端数処理

医療法第25条第1項に基づく立入検査における病院の医師の員数を算定する際の端数の取扱いについては、次のとおりとする。

①病院に置くべき医師の員数の標準の算定に当たっては、端数が生じる場合には、そのままで算定する。

(例)
一般病床で患者数106人の場合
算定式:(106-52)÷16+3=6.375人

②病院における医師の員数の算定に当たっては、端数が生じる場合には、そのままで算定する。

③「②」において非常勤医師が複数いる場合には、非常勤医師全員の1週間の勤務時間を積み上げた上で、当該病院の医師の通常の勤務時間により換算して計算するものとする。その際、1週間の勤務時間が当該病院の医師の通常の勤務時間を超える非常勤医師がある場合には、その者は当該病院の医師の通常の勤務時間を勤務しているものとして計算するものとする。また、非常勤医師の勤務時間が1ヶ月単位で定められている場合には、1ヶ月の勤務時間を4で除して得た数を1週間の勤務時間として換算するものとする。

(例)
常勤医師5名(週36時間勤務)
非常勤医師4名(週36時間勤務により常勤換算)
・A医師 週5.5時間
・B医師 週8時間
・C医師 週16時間
・D医師 週20時間
A+B+C+D=49.5時間 49.5時間/36時間=1.375
医師の現員数(実人員) 5 + 1.375 = 6.375人

「常勤・非常勤医師の定義と常勤換算」についてはnoteでさらに詳しく紹介しています。