免疫血清検査

【検査の基準値】梅毒血清反応(STS、TPHA)

クワホピ
梅毒血清反応(STS、TPHA)の基準値

STS: 陰性

TPHA: 陰性(80倍未満)

梅毒血清反応(STS、TPHA)の定義

梅毒血清反応

STS:serologic test for syphilis

TPHA:treponema pallidum Latex Agglutination

梅毒は、スピロヘータのトレポネーマ・パリダム(TP)を病原体とする性感染症(STD)です。

梅毒の血清反応による検査は、トレポネーマ・パリダムの抗体を検出して梅毒感染を証明する検査であり、感染によって産生される由来の異なる2つの抗体を検査する方法があります。

  1. 脂質抗原のカルジオライピンに対する抗体を証明する検査法(STS)
    • ガラス板法
    • 凝集法
    • RPR法
  2. TPの表面蛋白に対する抗体を証明する検査法
    • FTA-ABSテスト
    • TPHA(TPLA)テスト

結果の信頼性や経済性を考慮して、STSの1~2法とTPHAを組み合わせて検査します。

梅毒血清反応(STS、TPHA)の異常とその原因

梅毒血清反応(STS、TPHA)が陽性の場合

梅毒血清反応(STS、TPHA)が陽性の場合には、以下のことが考えられます。

STSTPHA判定
   +         +      梅毒、先天梅毒
   +        -     ・梅毒感染の初期             
・BFP(生物学的偽陽性):膠原病(SLEなど)、ウイルス感染、細菌感染、妊娠など
   -        +     梅毒の治癒後
STSTPHA判定
   -        -     
(80倍未満)
・梅毒に感染していない                   
・梅毒感染直後(抗体の産生には、1~数週間がかかる)

記事URLをコピーしました