【検査の基準値】MMP-3（マトリックスメタロプロテアーゼ-3）
クワホピ
MMP-3の基準値
男： 36.9～121.0（ng/mL）（EIA法）
女： 17.3～59.7（ng/mL）（EIA法）
MMP-3（マトリックスメタロプロテアーゼ-3）の定義
マトリックスメタロプロテアーゼ-3
MMP-3：matrix metalloproteinase-3
MMP-3は、関節リウマチ（RA）で早期から上昇する血中の関節破壊マーカーで、おもに滑膜細胞から分泌される蛋白分解酵素です。
軟骨構成成分のプロテオグリカン、フィブロネクチン、コラーゲンなどを分解します。
関節リウマチ（RA）患者の関節液や血清中には、高濃度のMMP-3が認められ、MMP-3は関節リウマチの発症に大きな関連があるとされています。
関節リウマチとMMP-3
関節リウマチ患者の関節駅や血清中には、高濃度のMMP-3が認められる。
滑膜表層細胞や繊維芽細胞から分泌された不活性型のproMMPsが、膜型MMPなどの作用により活性化され、関節軟骨破壊に関与するため、血中濃度が上昇すると考えられている。
MMP-3は、早期からの滑膜増殖を反映するために、発症1年以内の早期RAでも高値を示します。
また、MMP-3はリウマチ因子などの自己免疫検査や、CRPなどの炎症マーカーと比べると、実際の関節破壊の程度を反映するため、病勢の把握や治療効果の判定に有用です。
病勢把握、治療効果
MMP-3は早期から滑膜増殖を反映し、発症1年以内の早期RAでも高値を示す。
また、実際の関節破壊の程度を反映するため、病勢把握や治療効果の判定に有用。
MMP-3（マトリックスメタロプロテアーゼ-3）の異常とその原因
MMP-3（マトリックスメタロプロテアーゼ-3）が高値の場合
MMP-3（マトリックスメタロプロテアーゼ-3）が高値の場合には、以下のことが考えられます。
- 関節リウマチ（RA）
- 悪性関節リウマチ
- 全身性エリテマトーデス（SLE）
- シェーグレン症候群
- 混合性結合組織病（MCTD）
- 強皮症
※痛風や変形性関節症では上昇しない。