免疫血清検査

【検査の基準値】CH50(血清補体価)

クワホピ
CH50(血清補体価)の基準値

30~40(U/mL)

CH50(血清補体価)の定義

CH50

血清補体価、50%hemolytic unit of complement

CH50(血清補体価)は、血清中のC1~C9までのすべての補体成分の活性を一括して測定する検査です。

補体とは、正常血清中に存在し、感染の際に活性化されて抗体と共に感染防御、炎症反応に関与する物質です。

C1~C9までの成分、インヒビター、制御因子を含め約20種類の蛋白質から構成されています。

C3・C4などを同時に測ることによって、補体異常のある疾患(SLE、急性糸球体腎炎、膜性糸球体腎炎など)のスクリーニング検査および経過観察に用いられる検査です。

CH50(血清補体価)の異常とその原因

CH50(血清補体価)が高値の場合

CH50(血清補体価)が高値の場合には、以下のことが考えられます。

※補体価の上昇は、CRP(C反応性蛋白)と同じように炎症で認められますが、臨床的意義は少ないです。

  • 急性感染症
  • 炎症性疾患
  • 悪性腫瘍

CH50(血清補体価)が低値の場合

CH50(血清補体価)が低値の場合には、以下のことが考えられます。

  • 補体の活性化による疾患
     ・全身性エリテマトーデス(SLE)
     ・急性糸球体腎炎
     ・膜性増殖性腎炎
  • 産生、分解、および排泄などの代謝異常
     ・急性肝炎
     ・慢性肝炎
     ・肝硬変
  • 先天性欠損症
     ・各補体成分欠損症

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