免疫血清検査

【検査の基準値】AFP(α-フェトプロテイン)

クワホピ
AFP(α-フェトプロテイン)の基準値

10.0(ng/mL)以下(CLIA法)

AFP(α-フェトプロテイン)の定義

AFP(α-フェトプロテイン)は、胎児肝や卵黄嚢において産生されている胎児性蛋白で、血清AFPは肝細胞癌(HCC)の腫瘍マーカーとして通常用いられます。

血清AFPの測定目的
  • 肝細胞癌のスクリーニング(特に肝硬変、慢性肝炎患者の定期的なスクリーニング)
  • 画像診断で肝細胞癌を疑うとき
  • 肝細胞癌の治療効果の判定や予後の経過観察

血清AFP値が高値の場合は、肝機能検査、その他の腫瘍マーカー(PIVKA-ⅡCEAなど)や画像診断(超音波検査、CT、MRIなど)で総合的に判断します。

血清AFP-L3分画で良性疾患や転移性肝臓癌を鑑別し、AFPの由来(肝細胞癌)を推測します。

AFP(α-フェトプロテイン)の異常とその原因

AFP(α-フェトプロテイン)が高値の場合

AFP(α-フェトプロテイン)が高値の場合には、以下のことが考えられます。

  • 高度
     ・肝細胞癌
     ・卵黄嚢腫瘍
     ・胚芽腫
     ・乳児肝炎
  • 中等度
     ・転移性肝臓癌
     ・肝硬変
     ・肝炎(慢性肝炎、劇症肝炎回復期)
     ・先天性胆道閉鎖症
     ・妊娠後半

各種臓器の癌腫瘍マーカー
肺癌腺癌:
 SLX
 CEA(癌胎児性抗原)
扁平上皮癌:
 SCC
 CYFRA(シフラ)
小細胞癌:
 NSE
 ProGRP
食道癌SCC
CYFRA(シフラ)
肝臓癌AFP
PIVKA-Ⅱ
乳癌CA15-3
CEA(癌胎児性抗原)
胆嚢・膵臓癌CEA(癌胎児性抗原)
CA19-9
CA-50
DUPAN-2
Span-1
胃・大腸癌CEA(癌胎児性抗原)
STN(シアリルTn抗原)
前立腺癌PSA(前立腺特異抗原)
卵巣癌CA125
CA130
CA72-4
絨毛癌HCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)

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