感染症通信

【新型コロナウイルス感染症通信[Vol.3]】PCR検査陰性の確実性

鹿児島大学大学院医歯学総合研究科 微生物学分野 教授 西順一郎先生がされている「新型コロナウイルス感染症通信」が、とても参考になったので引用し記載させて頂きました。

≪PCR検査陰性は感染していないことを保証しない≫

PCR検査の感度は70%とよく言われますが、PCRより精度の高い検査はないのに何と比較しているのでしょうか。COVID-19患者の29.4%(15/51)は最初のPCRが陰性だったという報告がありますので、これをもとにしているようです(Fang Y. Radiology,2020)。UpToDateでは偽陰性率5~40%とされています。

そもそも、SARS-CoV-2のPCR検査は、採取した検体1mL中おおよそ10,000コピー以上の遺伝子がないと確実に陽性にはなりません。PCR陰性とはウイルスがゼロなのではなく、一定レベル以上のウイルスが検体中にいないということです。

したがって、疑いが強い場合は陰性でも再検査が必要です。また、発症前はウイルス量が日ごとに変化しますので、症状のない人を検査して陰性だったとしても、感染していないことの証明にはなりません。今日は陰性でも明日は陽性かもしれないのです。

鹿県医FAXニュース(2020.8.28)

要約&不明語句

PCR検査陰性の確実性

PCR検査の感度は70%。

新型コロナウイルスのPCR検査は採取した検体1ml中におおよそ10,000コピー以上の遺伝子がないと確実に陽性にはならない。

つまり、PCR陰性とはウイルスがゼロではなく、一定レベル以上のウイルスが検体中にいないことを表している。

そのため、疑いが強い場合には陰性でも再検査が必要。

また、発症前はウイルス量が日ごとに変化するので、症状のない人を検査して陰性だったとしても感染していないことの証明にはならない。