【新型コロナウイルス感染症通信[Vol.28]】新型コロナウイルスワクチンの接種回数について
クワホピ
鹿児島大学大学院医歯学総合研究科 微生物学分野 教授 西順一郎先生がされている「新型コロナウイルス感染症通信」が、とても参考になったので引用し記載させて頂きました。
≪COVID-19ワクチンの接種回数≫
ファイザーのCOVID-19ワクチンは2回接種ですが、1回接種でも一定の効果がみられるという報告もあり、十分な供給量が確保されていない中では、1回でよいのではないかという意見がみられます。
生ワクチンは1回接種ですが、成分ワクチンは原則として複数回の接種が必要です。ファイザーの海外第Ⅰ相臨床試験では、1回目接種後21日目と2回目接種後14日目の抗体価が比較されています。
それによると、スパイクタンパク質に結合する抗体価は、18~55歳では1回目接種後1,265U/mLから2回目接種後8,147U/mLに、65~85歳では329U/mLから6,014U/mLに上昇しています。また中和抗体価も、18~55歳では14から163に、65~85歳では12から206に大きく上昇しています。
これらのデータをみると十分な免疫獲得には2回接種が必要なことは明らかです。まずは、確実に免疫を獲得した人を増やすことに努める必要があります。
鹿県医FAXニュース(2021.2.26)
Contents
要約&不明語句
新型コロナウイルスワクチンの接種回数について
ファイザーの新型コロナウイルスワクチンは2回接種ですが、1回接種でも一定の効果がみられるという報告もあることから、1回接種でもよいのではないかという意見がみられます。
ただ、成分ワクチンでは原則として複数回の接種が必要であり、ファイザーの海外第Ⅰ相臨床試験でも実証されています。
1回目接種後21日目 | 2回目接種後14日目 | |
---|---|---|
18~55歳 | 1,265U/mL | 8,147U/mL |
65~85歳 | 329U/mL | 6,014U/mL |