【新型コロナウイルス感染症通信[Vol.27]】新型コロナウイルスワクチンの筋肉内注射について②
クワホピ
鹿児島大学大学院医歯学総合研究科 微生物学分野 教授 西順一郎先生がされている「新型コロナウイルス感染症通信」が、とても参考になったので引用し記載させて頂きました。
≪COVID-19ワクチンの筋肉内注射②≫
医療従事者への先行接種が始まりましたが、ニュースの映像で、接種者が血液の逆流がないかを確認するために、針を刺したあとシリンジの内筒を引いていました。わが国でも、推奨接種部位には大きな血管は存在しないため、あえて内筒を引いて確認する必要はないとされています。米国CDCはむしろ、シリンジの吸引は痛みを誘発するため行ってはならないと注意しています。
また、手袋着用で接種する様子が放映されていますが、被接種者ごとに交換している映像はありませんでした。手袋を使用する場合は、一人ずつ交換が必要ですし手指消毒も必須です。
その他、2回目はどちら側の腕に接種するのがよいかご質問がありました。海外の臨床試験では利き腕でない方に接種するとなっていましたので、1回目と同側が望ましいと思います。なお、ワクチンのmRNAはおもに筋肉細胞でタンパク質に翻訳されるため、筋肉内に確実に到達するよう針の長さにも注意が必要です。
鹿県医FAXニュース(2021.2.19)
要約&不明語句
新型コロナウイルスワクチン接種部位
今回のワクチンは、主に上腕の三角筋という部位に打ち、筋肉は皮下組織の下にあるので針が届くように深く刺します。
新型コロナウイルスワクチンによる副反応
接種時の痛みに関して「特別に感じることは少ない」と言われているが、数時間経過した後に痛みや発熱が出たり、腕を動かしにくくなったりする可能性があり、多くの症状は当日消えますが、まれに数日続くこともあります。