感染症通信

【新型コロナウイルス感染症通信[Vol.22]】3種類の新型コロナウイルス変異株について

鹿児島大学大学院医歯学総合研究科 微生物学分野 教授 西順一郎先生がされている「新型コロナウイルス感染症通信」が、とても参考になったので引用し記載させて頂きました。

≪3種類のSARS-CoV-2変異株≫

イギリスと南アフリカ由来の変異株に続き、ブラジルからの渡航者4人から新たな変異株が検出されました。変異株と言ってもRNAウイルスはゲノムのいたるところで変異が起こるため、ここでいう変異は、付着に重要なスパイクタンパク質(SP)の変異のことです。

SPのアミノ酸変異は、イギリス株で7か所、南アフリカ株で7か所、ブラジル株で12か所みられており、それぞれ系統は異なります。先日とりあげたN501Y変異は3株に共通していますが、南アフリカ株とブラジル株にはE484K変異がみられ、いずれもレセプター結合部位に存在します。

このE484K変異は、過去に中和抗体からの逃避変異として報告されており、一部の抗体の中和作用が低下します。またE484K変異を持つ別の株による再感染例もブラジルで報告されています。COVID-19患者の回復期抗体やワクチンで誘導される抗体が、この変異株にも有効かどうかの検証が必要です。

鹿県医FAXニュース(2021.1.15)

要約&不明語句

ウイルスの変異について

一般的にウイルスは流行しながら、少しずつ変異していきます。

新型コロナウイルスの変異速度は、インフルエンザウイルスの約50%、HIVウイルスの約25%と言われていて変異のスピードは遅いのですが、この変異の場所が感染性に関する部位で起こっているため、変異株は感染性が60~70%増加していることが判明しています。

重症化に関与しているかはまだ不明なので、これから判明していきますが、現在のところは否定的です。