感染症通信

【新型コロナウイルス感染症通信[Vol.15]】新型コロナウイルス感染症に対するワクチンの有効性

鹿児島大学大学院医歯学総合研究科 微生物学分野 教授 西順一郎先生がされている「新型コロナウイルス感染症通信」が、とても参考になったので引用し記載させて頂きました。

≪SARSCoV-2ワクチンの有効性≫

ファイザー社とモデルナ社のSARS-CoV-2ワクチンの有効率が、途中経過ではありますが95%と発表されました。予想以上の有効率で期待されますが、最終結果を待ちたいと思います。

ファイザー社の有効率90%以上という発表を受けて、一部で「ワクチンは接種者の90%以上に有効」という誤った報道がありました。有効率が90%というのは、接種した人の90%は罹患せず、10%は罹患するという意味ではありません。接種群の発症率が非接種群に比べて90%低下するということです。発症リスクが10分の1になるとも言えます。

いずれのワクチンもSARS-CoV-2のスパイクタンパク質のmRNAを注射して、体内で作られたタンパク質に対する免疫を誘導する核酸ワクチンです。これまで実用化されたものはなく、安全性の厳格な評価が必要です。また接種後の副反応だけでなく、接種者が実際に感染した場合の経過を含めて、長期的な観察が必要になります。

鹿県医FAXニュース(2020.11.20)

要約&不明語句

モデルナ社とファイザー社のワクチンの違い

【新型コロナウイルス感染症通信[Vol.15]】新型コロナウイルス感染症に対するワクチンの有効性
引用:東京新聞

2社で大きく異なるのは保存温度で、ファイザー社のワクチンはー70℃程度の超低温が必要になり、モデルナ社では2~8℃でも保存可能です。

研究機関ならまだしも、病院においてはファイザー社のワクチンの保管は現実的ではありません。

ワクチン開発でのリスク

通常のワクチン開発では、最終段階の第三相試験だけで3~5年程度かけるのが普通です。

ただ、今回はいずれも開発開始から3ヵ月程度しか経過しておらず、両社とも「今のところ思い副反応(副作用)はない」としているが、専門家の意見では他のコロナウイルスのワクチン開発ではしばらくしてから重い副作用が出たケースもあり、2年ほどは経過を見ないと安全とは言えないとしています。