感染症通信

【新型コロナウイルス感染症通信[Vol.13]】マスクの有効性と限界

クワホピ

鹿児島大学大学院医歯学総合研究科 微生物学分野 教授 西順一郎先生がされている「新型コロナウイルス感染症通信」が、とても参考になったので引用し記載させて頂きました。

≪マスクの有効性と限界≫

SARS-CoV-2を用いてマスクの効果を検証する実験結果が東大医科研から発表されました(Ueki H. mSphere 2020)。マネキン頭部を一定間隔で配置し、一方の口からウイルス溶液を20分間噴霧させ、他方が吸入したSARS-CoV-2の培養細胞への感染性を定量するものです。

両方がマスク非着用の場合のウイルス量を100%とすると、排出者がマスクなしの場合は、受け手が布マスクを着けると83%に、サージカルマスクを着けると53%に減少しました。一方、排出者がサージカルマスクを着けると、受け手が布マスク着用で40%に、サージカルマスク着用で29%に減少しました。

SARS-CoV-2伝播防止にマスクが有効であることを示す研究ですが、しかしその効果には限界があることも示しています。お互いがマスクを着用していれば安心と過信せず、部屋の広さ、換気、距離、声の大きさなど他の要因にも配慮する必要があると思います。

鹿県医FAXニュース(2020.11.6)

要約&不明語句

マスクの有効性と限界

新型コロナウイルスを用いてマスクの効果を検証する実験結果が東大医科研から発表されました。

マネキンの頭部を一定間隔で配置し、一方の口からウイルス溶液を20分間噴霧させ、他方が吸入した新型コロナウイルスの培養細胞への感染症を定量するものです。

両方がマスク非着用の場合のウイルス量を100%とすると、排出者がマスク無しの場合は、受け手が布マスクをつけると83%に、サージカルマスクを着けると53%に減少しました。

一方、排出者がサージカルマスクを着けると、受け手が布マスク着用で40%に、サージカルマスクで29%に減少しました。

排出者受け手
非着用非着用100
非着用布マスク83
非着用サージカルマスク53
サージカルマスク布マスク40
サージカルマスクサージカルマスク29

新型コロナウイルス伝播防止にマスクが有効であることを示す研究ですが、しかしその効果には限界があることも示しています。

お互いがマスクを着用していれば安心と過信せず、部屋の広さ、換気、距離、声の大きさなど他の要因にも配慮する必要があると思われます。

記事URLをコピーしました