新型コロナウイルス感染症への対策見直しについて(2月16日)
クワホピ
2月16日の新型コロナウイルス感染症専門家会議において、感染経路を追えない複数の事例が確認されたことを受け、感染の段階が国内発生の早期に進んだとの認識がなされました。
今後は、流行地の渡航者・接触者に対する警戒を継続しつつ、国内にウイルスが侵入することを水際で食い止める対策から、肺炎発症者のサーベイランスにより、重症化や死亡例を出さない対策に重点を置くなど、国内各地に患者が発生することを前提とした対応に舵がきられました。
国内各地での感染増加を前提とし対応
- 流行地の渡航者・接触者に対する警戒の継続
- 国内にウイルスが侵入することを水際で食い止める対策
- 肺炎発症者から重症化や死亡例を出さない対策
新型コロナウイルス感染症についての会議報告
同会議において、報告された現時点での患者像、及び各医療機関において対応、感染症についての相談や受診の目安については以下の通りです。
現時点での患者像
- 感染経路 ⇒ 飛沫感染・接触感染
- 一部の患者が強い感染力を持つ可能性がある
- 無症状病原体の保有者がいる
- 無症状~軽症の人が多い
- 発熱や呼吸器症状が1週間前後持続することが多く、強いだるさ(倦怠感)を訴える人が多い
- 高齢者・基礎疾患保有者は重篤になる可能性がある
- 対症療法が中心で、特別な治療法はない
医療機関が講じる対応
院内感染対策について
「新型インフルエンザ等発生時の診療継続計画の手引き(2013年8月31日)」などを参照のうえ、可能な限りの院内感染対策を講じ、同感染症以外の患者はもちろん、医療スタッフへの感染防止に努める共に、国内における感染拡大を想定し、診療継続計画を再確認、見直すこと。
PCR検査について
今後、PCR検査の対象は、原因不明の肺炎で重症化が疑われる事例が主体となる。
特に、以下の①~④のハイリスクと考えられる者への対応には注意し、当該事例については、速やかに帰国者・接触者相談センターに相談すること。
- 高齢者
- 糖尿病・心不全・透析等基礎疾患がある
- 免疫抑制剤や抗がん剤等を用いている
- 妊婦
国民に対する相談・受診の目安
1.相談・受診の前に心掛けていただきたいこと
- 発熱等の風邪症状が見られるときは、学校や会社を休み外出を控える。
- 発熱等の風邪症状が見られたら、毎日、体温を測定して記録しておく。
2.帰国者・接触者相談センターにご相談いただく目安
① 以下のいずれかに該当する方
- 風邪の症状や37.5度以上の発熱が4日以上続く方(解熱剤を飲み続けなければならない方も同様)
- 強いだるさ(倦怠感)や息苦しさ(呼吸困難)がある方
② 以下の方について、①の状態が2日異常続く場合
- 高齢者
- 糖尿病、心不全、呼吸器疾患(COPD等)の基礎疾患がある方や透析を受けている方
- 免疫抑制剤や抗がん剤等を用いている方
※上記の方は、感染後重症化しやすいとされています。
③ 妊婦の方とお子様をお持ちの方について
妊婦の方は、念のため重症化しやすい方と同じ分類にします。
小児については、現時点で重症化しやすいとの報告はないため、通常の対応を行います。
3.医療機関受診時の注意点
- 受診の際には、帰国者・接触者相談センターから受診を勧めれらた医療機関を受診します。複数の医療機関を受診することは控えます。
- 受診の際には、マスクを着用するほか、手洗いや咳エチケット(咳やくしゃみをする際に、マスク・ティッシュ・ハンカチ・袖を使って口や鼻をおさえる)の徹底を行います。