コロナウイルス

新型コロナウイルス感染症に対する感染管理について(3月5日付)

3月5日、国立感染症研究所、および国立国際医療研究センター国立感染症センターが作成した「新型コロナウイルス感染症に対する感染管理」が改定されました。

なお、今後、疫学的所見や病原体に関する新たな知見の蓄積に伴い、この内容は適宜更新されます。

新型コロナウイルス感染症の感染の疑いに関わらず常に行うべき事項

外来患者の待合室

外来患者の待合室では、発熱や呼吸器症状を訴える患者とその他の患者、または、発熱や呼吸器症状を訴える患者どうしが、一定の距離を保てるように配慮する。

呼吸器症状を呈する患者にはサージカルマスクを着用させる。

標準予防策の遵守

医療従事者は、標準予防策を遵守する。

つまり、呼吸器症状のある患者の診察時にはサージカルマスクを着用し、手指衛生を遵守する。

サージカルマスクや手袋などを外す際には、それらにより環境を汚染しないように留意しながら外し、所定の場所に破棄する。

さらに手指衛生を遵守し、手指衛生の前に目や顔を触らないように注意する。

医療従事者の健康管理

医療従事者は、健康管理に注意し、発熱や呼吸器症状を呈した場合には、診療行為を行わずに休職するようにする。

COVID-19疑い例患者・確定例患者の診療時の感染予防策

  • COVID-19患者(確定例)、疑似症患者、濃厚接触者のうち何らかの症状を有する者を診察する場合、
  • 標準予防策に加え、接触・飛沫予防策を行う
  • 診察室、および入院病床は個室が望ましい
  • 診察室、および入院病床は陰圧室である必要はないが、十分換気する
  • エアロゾルが発生する可能性のある手技(例.気道吸引、気管内挿管、下気道検体採取)を実施する場合には、N95マスク(またはDS2など、それに準ずるマスク)、眼の防護具(ゴーグル、またはフェイスシールド)、長袖ガウン、手袋を装着する
  • 患者の移動は、医学的に必要な目的に限定する

※なお、職員(受付、案内係、警備員など)も標準予防策を遵守する。

N95マスクの使用について

N95マスクの使用に際しては、事前のフィットテストと着用時のシールチェックを行い、マスク、ゴーグル、またはフェイスシールド、長袖ガウン、手袋などのPPEを脱ぐ際の手順に習熟し、汚染されたPPEにより環境を汚染しないように注意する。

手指衛生を実施しないまま、自身の眼や顔面を触れないようにする。

被覆材について

手袋、帽子、ガウン、覆布(ドレープ)、機器や患者環境の被覆材などには、可能な限り使い捨て製品を使用する。

使用後は、専用の感染性廃棄物用容器に密閉するか、あるいはプラスチック袋に二重に密閉した上で、外袋表面を清拭消毒して患者環境(病室など)より持ち出し、焼却処理する。

リネン類の洗濯にあたっては、通常の80℃、10分間の熱水消毒後、洗浄を行う。

環境整備

新型コロナウイルスの残存期間

環境中における新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の残存期間は、現時点では不明です。

他のコロナウイルスに関しては、20度程度の室温におけるプラスチック上で、

  • SARS-CoV 6~9日
  • MERS-CoV 48時間以上

残存期間に対しての対応(推奨)

インフルエンザウイルスA(H1N1)pdm09の残存期間は数時間程度であり、SARS-CoV、MERS-CoVはインフルエンザウイルスに比較して残存期間が長い。

それを踏まえ、SARS-CoV-2についても、インフルエンザウイルスに比較して環境中に長く残存する可能性があるため、以下のような対応を推奨する。

医療機関

医療機関においては、患者周囲の高頻度接触部位などは、アルコール、あるいは0.05%の次亜塩素酸ナトリウムによる清拭で、高頻度接触面や物品等の消毒の励行が望ましい。

詳細については、「医療機関における新型コロナウイルス感染症への対応ガイド」等を参考にする。

高齢者施設、不特定多数が利用する施設内、自宅等

高齢者施設、不特定多数が利用する施設、自宅等において、患者が発生した際、大がかりな消毒は不要であるが、長時間の滞在が認められた場所においては換気をし、患者周囲の高頻度接触部位などは、アルコールあるいは0.05%の次亜塩素酸ナトリウムによる清拭で高頻度接触面や物品等の消毒の励行が望ましい。

また、新型コロナウイルス感染症の疑いのある患者や新型コロナウイルス感染症の患者、濃厚接触者が使用した使用後のトイレは、次亜塩素酸ナトリウム(1,000ppm)、またはアルコール(70%)による清拭を毎日実施することを推奨する。

急性の下痢症状などでトイレが汚れた場合には、その都度清拭する。

体液、血液等が付着した箇所の消毒については、感染症法に基づく消毒・滅菌の手引き(SARSやMERSの箇所)を参照すること。

症状のない濃厚接触者の接触物

症状のない濃厚接触者の接触物等に対する消毒は不要である。